秋キャンプのおすすめ鍋料理に関心のある方へ、現地での失敗や後悔を避けるための準備と運用の要点、キャンプで鍋料理の必需品は何かという疑問への具体的な答え、おすすめの本格鍋料理から短時間で作れる鍋料理の簡単レシピ、さらにソロキャンプの鍋レシピの段取りまでを整理して解説します。あわせて、ダッチオーブンを軸にした活用法、暑さに対応する夏のアレンジ、家族で楽しめる子供向けの工夫も取り上げます。秋キャンプは鍋料理で暖を取るという考えを柱に、道具選びとレシピ、火器の扱いと安全面を立体的にまとめました。
この記事のポイント
- 必要装備と人数別サイズの選び方が分かる
- ダッチオーブンやクッカー別の使い分けが分かる
- 本格派から時短まで再現しやすいレシピを把握できる
- 子ども連れやソロに合わせた運用のコツが分かる
秋キャンプでは鍋料理がおすすめ
- 秋キャンプは鍋料理で暖を取る
- キャンプで鍋料理をするときの必需品は?早見表
- キャンプで鍋料理にダッチオーブンを活用
- 鍋料理子供向けの工夫
- 安全対策と火器の選び方
秋キャンプは鍋料理で暖を取る

鍋料理をみんなで囲むイメージ
秋のキャンプは、朝夕の放射冷却や季節風の影響で体感温度が下がりやすく、温かい汁物を中心にした食事が快適性を左右します。鍋料理は、鍋本体と熱源、ベースとなる出汁やスープ、下処理済みの具材があれば成立し、現地での工程を最小化できます。さらに、加熱中に具材から溶け出すアミノ酸や有機酸が重なり、スープの旨味が自然に増していくため、寄せ鍋、すき焼き、豆乳鍋、キムチ鍋といった多様なスタイルに展開しやすいのが特長です。
鍋を中心に据えると、食事・防寒・コミュニケーションが同時に満たされます。焚き火や炭火のそばに鍋を置けば、調理熱と輻射熱で身体を温めながら進行でき、鍋を囲む動線が自然に生まれて一体感が高まります。割り下やだしパック、固形ブイヨンなどの半製品を活用すれば味の再現性も安定し、現地での失敗が減ります。栄養面では、汁物は水分・塩分・糖質・たんぱく質を同時に取り込みやすい構成にしやすいとされ、冷えによる代謝の低下を補う意味でも理にかなっています。
火の取り扱いに関しては、炎の直撃よりも熾火や中火域の安定した熱で煮込む方が焦げ付きにくく、味のまとまりが良くなります。鍋底からの対流を安定させるため、沸騰の連続ではなく、弱い沸き(いわゆるコトコト状態)を保つのがコツです。鍋の立ち上げ時は具材を一気に入れず、火の通りにくい根菜や肉類から順に加えると、過加熱や煮崩れを抑えられます。
運用面では、下ごしらえの段階で具材をカットして密封・冷蔵(または一部冷凍)し、ジッパーバッグごとカテゴリー分けして持参すると、クーラー内の温度安定や段取りの見える化に寄与します。調味は現地で微調整できるように濃縮ベースを小分け携行し、味見の都度少しずつ伸ばしていくと好みへのフィット感が高まります。
最後に安全面です。火器は屋外での使用・十分な換気・安定した設置が基本とされています。特にテントや前室での燃焼は一酸化炭素の滞留リスクが指摘されており、屋内相当空間での使用は避ける運用が推奨されています。風の強い日は、風下に可燃物が流れないよう調理場所を選び、耐熱グローブやロングトングを手元に備えておくと、火傷や転倒による事故の抑止につながります。
キャンプで鍋料理の必需品は?早見表
鍋の快適度は、素材・容量・熱源という三つの要素設計で大きく変わります。まずは下の早見表で、素材ごとの熱特性と扱いを押さえ、次に人数と容量の相関を把握しましょう。最後に、採用する熱源に応じて必要装備を揃えていく順序で検討すると、無駄がありません。
素材別の特徴と扱い方(直火=焚き火・炭火)
素材ごとに熱伝導・蓄熱・メンテの性格が異なります。以下は現場での扱いやすさを重視した要点整理です。
素材 | 重量感 | 熱まわり | 保温 | 直火適性 | 手入れ・注意点 |
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アルミ | 軽い | 速い | 低い | 可(強火に注意) | 変形に弱い、焦げやすいので中火運用 |
ステンレス | 重め | 普通 | 高い | 可 | 丈夫だが焦げやすい、煮込み向き |
鉄・鋳鉄 | とても重い | ゆっくり | とても高い | 最適 | シーズニングや乾燥がカギ、蓄熱で旨味濃厚 |
チタン | 超軽量 | 普通 | 低い | 可 | 高価、薄くて焦げやすいので弱〜中火 |
琺瑯 | 重め | 普通 | 高い | 条件付き | 衝撃に弱い、直火の局所加熱は避ける |
補足として、アルミは熱伝導が速く立ち上がりに優れますが、局所的な高温で焦げ付きやすいため、煮込みでは拡散板や五徳で火を分散すると安定します。鋳鉄は蓄熱が抜群で温度変動に強く、具材の温度降下を緩和します。ステンレスは保温・耐久のバランスが良く、琺瑯は匂い移りが少ない反面、打撃や急加熱に弱い点に留意します。チタンは軽量でソロ向けですが、放熱が早いため保温は他素材に劣ります。
人数と鍋容量の目安(汁多めの鍋想定)
取り皿運用やシメの有無で必要量は上下しますが、下表は具材多め・汁多めの一般的な目安です。
人数 | 目安容量 |
---|---|
1人 | 0.8〜1.2L |
2人 | 1.5〜2.0L |
3〜4人 | 3.0〜4.0L |
5〜6人 | 4.5〜6.0L |
容量選びでは、具材の嵩と対流の余白が要点です。鍋に対して6〜7割程度の充填率に収めると、沸騰時の吹きこぼれやムラが起きにくく、火力調整も容易になります。シメを前提にする場合は、上限側の容量を選ぶと運用がスムーズです。
熱源別・必携品のチェック
風や気温の影響を受けやすい屋外では、熱源の選定と周辺装備の妙が仕上がりを左右します。
熱源 | 必携品 | 備考 |
---|---|---|
焚き火 | 焚き火台、薪、火バサミ、耐熱グローブ、吊り下げ用トライポッドや五徳 | 風防があると安定。鍋はツル付きが便利 |
カセットコンロ(CB缶) | コンロ本体、ガス缶、耐熱マット | テーブル調理向き。大鍋は耐荷重に注意 |
分離式バーナー(OD缶) | バーナー、OD缶、風防 | 寒冷地に強い。広いゴトクで鍋が安定 |
追加の判断材料として、CB缶は低温環境で出力低下が生じやすい一方、OD缶(イソブタン・プロパン配合)は寒冷下でも比較的安定しやすいとされています。焚き火は炎ではなく熾火主体に切り替え、五徳の高さを一定に保つと煮込みの再現性が上がります。いずれの熱源でも水平で堅牢な設置、風防の正しい角度、可燃物との距離確保が運用の基本です。
さらに快適にする小技
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蓋の裏に溜まる蒸気を鍋内に均等に戻すため、蓋を開ける回数を減らし、開けるときは鍋の外側に向けて傾けます
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粘度の高いスープ(豆乳・カレーなど)は焦げやすいため、ゴトクを一段上げて熱流束を下げ、鍋底を定期的にヘラで優しく撫でます
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取り分けは先に具材、後から汁の順にすると、各人の温度低下を抑えられます
最後に、装備はスタッキング思想でまとめると、積載効率・設営速度・片付けの全てが向上します。鍋・蓋・器・カトラリー・調味料までを一体で収納できるユニット化を意識すると、現場の負荷が大きく下がります。
セット構成の具体例(焚き火台×トライポッド×ダッチオーブン×囲炉裏テーブル)
家族やグループで鍋を囲みやすく、安全距離を確保しながら火力調整がしやすい実用的な組み合わせです。
構成要素 | 推奨仕様・サイズ | ポイント |
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焚き火台 | 30〜40cm角、耐荷重5kg以上、灰受け付き | 熾火づくりが容易で、鍋下の熱が安定 |
トライポッド | 高さ150〜180cm、チェーン無段階調整 | 鍋の上下で火力微調整ができる |
ダッチオーブン | ツル付き10インチ(約4.7L) | 3〜4人鍋に最適、蓄熱で温度変動に強い |
囲炉裏テーブル | 内寸60〜70cm、耐熱天板 | 鍋周りに配膳面と安全スペースを確保 |
風防 | 三〜四面タイプ | 風向きに合わせ燃焼を安定化 |
耐熱グローブ・ロングトング | 350℃耐熱、長さ40cm前後 | 薪調整・蓋の取り扱いを安全に |
設置手順(上から俯瞰した想像図で理解できます)
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平坦で可燃物の少ない地面の中心に焚き火台を置く
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焚き火台を囲むように四角形の囲炉裏テーブルを配置(テーブルの穴の中央に焚き火台がくる)
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テーブル内側の四隅近くに三脚の脚を開き、頂点がテーブル中央の真上に来るよう立てる
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焚き付け→薪で熾火を作り、炎が落ち着いたらチェーンでダッチオーブンを吊るす
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鍋底と熾火の距離を15〜25cmに調整し、まず強めに立ち上げて沸点到達後は距離を数センチ上げてコトコト状態を維持
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給仕はテーブル面で行い、鍋直下の空間に手を入れない導線を徹底
運用のコツ
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三脚の脚先は滑りやすいので、ゴムキャップやペグで簡易固定すると安定します
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上火が必要な煮込みは、蓋の上に炭を2〜4個のせて上下加熱にする(均一に火が回る)
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風が強い日は風防を風上側に寄せ、三脚の中心が風下へ流れないよう角度を微調整します
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家族で囲むときは、テーブルの各辺に1人ずつ座れば、鍋に対して均等な距離が保て配膳も円滑です
サイズ選びの目安(家族4人想定)
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鍋容量:4.5〜5.0L(具材量の6〜7割充填が理想)
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テーブル外形:一辺90〜100cm程度(イス4脚を干渉なく配置できる)
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収納性:焚き火台・テーブルは分割折りたたみ、ダッチオーブンは鍋内に器や調味料をスタッキングすると積載効率が向上します
このセットは、火力の安定・配膳のしやすさ・安全距離の確保を同時に満たせるため、鍋料理の再現性が高く、家族での秋キャンプに適したレイアウトとして活用できます。
キャンプ 鍋料理 ダッチオーブン 活用
ダッチオーブンは、厚い金属壁による蓄熱と放熱のゆるやかさが最大の持ち味です。鋳鉄製は温度変動に強く、具材を入れても温度が急落しにくいため、肉や根菜の火通りが安定します。シーズニング済みモデルの普及で取り扱いは軽くなり、ステンレス製は錆びの心配が少なくメンテナンス負担を抑えられます。秋の煮込みや鍋物では、すき焼き、ポトフ、ボルシチ風、きりたんぽなど、下処理さえ整えておけば再現性が高いのが利点です。
予熱・火加減のセオリー
運用の出発点は予熱です。空焚きではなく、薄くオイルを馴染ませて弱〜中火で5〜10分ほど温度を均一化すると、鍋肌への食材の張り付きが減ります。香味野菜や肉に軽い焼き色をつけ、メイラード起点の香ばしさを先に鍋へ移してから水分を加えると、味の輪郭がはっきりします。以降は弱い沸きの状態を保ち、蓋を頻繁に開けずに内部の温度と蒸気圧を維持するのがコツです。水分は最初から入れすぎず、具材から出る水分に合わせて後から調整すると、味がぼやけません。
上下加熱(ブリケット)の目安
炭やブリケットを蓋上と鍋底に配し、上下から熱を与える方法は、ダッチオーブンの再現性を高めます。一般的な経験則では、約180℃相当を狙う際、オーブンのインチサイズに対して「上は直径+3、下は直径−3」個のブリケット配置が目安とされています(例:12インチなら上15個・下9個)。鍋物は高温を求めないため、数を減らし、熾火主体でじっくり煮含める運用が失敗しにくいです。焚き火使用時は炎の直撃を避け、熾火の床面を作ってから五徳・三脚で高さを固定すると、焦げ付きと温度ムラを抑制できます。
素材別ダッチオーブンの比較と選択
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鋳鉄:蓄熱力が高く煮込みやすき焼きに最適。シーズニングにより油膜を育てると、離型性と防錆性が向上します
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カーボンスチール(黒皮鉄):軽量で反応が速い。焼き締めを育てれば鋳鉄に近い使い勝手に
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ステンレス:錆びにくく手入れが容易。長時間の酸性スープでも安定し、家庭のシンクでの洗浄もしやすい
メンテナンスの基本
鋳鉄の場合、調理後は残菜を取り除き、湯とタワシで洗って水分を拭い、弱火で水気を飛ばします。高発煙点の植物油を薄く塗って余熱で馴染ませ、完全に冷ましてから収納します。石鹸の使用については、中性洗剤の少量使用を可とする説明もありますが、油膜の状態次第で差があるため、薄汚れは湯洗い・拭き上げ・乾燥を基本にし、焦げ付き時のみスクレーパーで機械的に除去する方法が無難です。ステンレスは通常の台所用洗剤で問題ありませんが、研磨粒子入りスポンジは鏡面を傷つけることがあるため避けます。
調理フローを安定させるコツ
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具材投入は火通りの遅い順に。根菜→肉類→葉物の順に段階投入
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塩分は前半を控えめにし、浸透後の後半で微調整
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脂の多い肉は先に余分な脂を落とし、鍋の中の油相を薄く一定に保つ
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仕上げは消火後の余熱で数分馴染ませ、味の一体感を出す
これらを踏まえると、ダッチオーブンは「温度の揺れを抑える器」として秋の鍋料理と極めて相性が良く、現地条件の変動(風・外気温)を吸収しながら安定した仕上がりへ導いてくれます。
鍋料理子供向けの工夫
家族で楽しむ鍋は、味付け・食感・提供温度への配慮が仕上がりを左右します。辛味やアルコールの強い調味は避け、寄せ鍋や豆乳鍋、ポトフのような穏やかな味を基準にすると、取り分け後に大人用だけを追加調味する運用がしやすくなります。鍋の素を使う場合は、塩分や辛味、アレルゲン表示を事前に確認しておくと安全性の担保につながります。
調理手順は、子どもの待ち時間を短くする段取りが要です。にんじんや大根は薄めの半月切りやいちょう切りにして火通りを速め、きのこは石づきを外して小房に分けるとムラが出にくくなります。鶏肉や豚肉は一口大に切りそろえ、下茹でまたは熱湯をかけて余分な脂と灰汁を減らしておくと澄んだ味わいに近づきます。取り分け後に大人用へキムチや七味、柚子こしょう、にんにくなどを足す二段構えにしておけば、一鍋で好みを両立できます。
見た目の工夫は食欲を後押しします。ミルフィーユ鍋は層が崩れないよう、重ねた白菜と豚肉を放射状に詰め、カット面を上にして配置すると彩りが映えます。チーズフォンデュ風きのこ鍋は、バゲットやコーンパンを一口大に切っておき、スープの表面にとろけるチーズを乗せて溶かせば、子どもが参加しやすいディップ体験になります。餃子鍋は冷凍餃子を活用すると、成形の手間と失敗を抑えられます。締めのうどんや雑炊は食べやすく満腹感を得やすいため、夜間の冷え対策としても機能します。
提供時の安全は最優先です。熱い汁物は、器をぬるま湯で温めてから注ぐと温度差による破損や手元のショックが起きにくく、やけどの予防に寄与するとされています。アルコールや辛味の追加は取り分け後に少量ずつ行い、味見を重ねながら調整すると事故が減ります。小さな子どもには具材のサイズをやや小ぶりにし、硬い根菜や噛み切りにくいきのこ類は十分な加熱と軟らかさの確認を徹底してください。
作り置きと衛生面にも目を配ります。下処理は自宅で済ませ、具材は密閉容器や袋で分けて保冷し、現地では生肉と野菜の調理器具を使い分けます。翌朝に残ったスープを活用する場合は完全に再加熱し、香味野菜や水を足して味の濃さを調整すると、雑炊やスープパスタへ展開しやすくなります。
安全対策と火器の選び方
火器と鍋の取り扱いは、リスクを具体的に想定したレイアウトから始まります。テント内や前室での火器使用は、一酸化炭素中毒や火災の恐れがあるため、屋外で十分な換気を確保することが原則です。熱源と鍋の柄は子どもの手の届かない方向へ向け、動線と調理スペースを明確に分けると接触事故を減らせます。鍋は安定した水平面に置き、風上に風防を設置して炎の乱れを抑え、周囲の可燃物は退避させます。
熱源ごとの特性も理解しておくと選択が容易です。気温が低い環境では、カセットコンロのブタン主体のガスは気化しにくく出力が落ちやすいため、寒冷地ではイソブタンやプロパン配合のOD缶を使う分離式バーナーが有利とされています。焚き火調理では炎の直撃を避け、熾火でじっくり加熱することで焦げつきを抑えられます。ガス缶は加熱部や輻射熱の近くに置かず、直射日光と高温を避ける、ボンベの向きや接続を正しく行う、といった取扱説明に準拠した運用が不可欠です。
一酸化炭素対策は要のひとつです。COは無色無臭で、頭痛やめまいなどの体調不良をもたらす恐れがあり、検知が遅れがちです。屋外での使用を守るのはもちろん、調理場所の風向きと換気を常に意識し、長時間の加熱では定期的に離席して空気の状態を確認します。携帯型の一酸化炭素警報器を併用すると監視の層が厚くなります。キャンプ用品に関連する事故情報として、製品評価技術基盤機構が注意喚起を公開しています(出典:製品評価技術基盤機構「キャンプ用品の事故」 https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/2020fy/vol364_200908.html )。
食中毒予防は温度と交差汚染の抑制が柱です。生肉や魚介は中心まで十分に加熱し、とくに牡蠣などの二枚貝は火の通りを丁寧に確認します。まな板や包丁は生肉用と野菜用で分け、同じ容器での漬け込みと盛り付けを避けると再汚染を防げます。クーラーボックスは事前に保冷剤や冷水で本体を冷やし、内容物は小分けにして開閉回数を減らす運用が保冷性能の維持に有効です。残った具材やスープの再加熱では、全体がしっかり沸騰状態になるまで温度を上げ、味の濃さは加水と調味で調整してください。
最後に備えです。耐熱グローブ、耐熱マット、火消し用の水や砂、消火ブランケット、救急用品などを手の届く場所にまとめ、夜間は足元の照明を併用します。これらの積み重ねが、安心して鍋を楽しむ前提条件になります。
秋キャンプおすすめ鍋料理レシピ集
- おすすめ本格鍋料理の定番
- 鍋料理簡単レシピ集
- ソロキャンプの鍋レシピ
- 鍋料理夏のアレンジ
- 秋キャンプおすすめ鍋料理まとめ
おすすめ本格鍋料理の定番
秋の食材は水分が抜けて糖度が上がりやすく、出汁の甘みと重なることで奥行きが出ます。完成度を安定させる鍵は、下ごしらえと火入れ管理、そして現地での塩分・甘味の微調整です。肉類は下茹でや霜降りで余分な脂と灰汁を取り除き、野菜は火通りの差を見越して切り方を変えると仕上がりが均一になります。加熱の衛生面については、公式情報では中心部の温度を75℃で1分以上の加熱が目安とされています(出典:厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/01_00006.html)。
基本出汁(2〜3人分の目安)
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水 800〜1000ml
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昆布 10g(5×10cm程度)
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干し椎茸 2枚(戻し汁ごと使用)
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追い鰹:かつお節 5〜10g(必要に応じて)
作り方:水に昆布と干し椎茸を入れて冷蔵庫で3〜6時間の水出し。中火で温度を上げ、沸騰直前に昆布を引き上げる。香りが足りなければ火を止めてかつお節を1分浸し、静かに濾す。
甘味は砂糖・みりんを控えめ(合計小さじ1〜2から)に始め、野菜由来の甘さを確かめながら調整します。
すき焼き(秋野菜アレンジ)
秋の香りを前面に出すため、舞茸や秋なすを加えて香ばしさとコクを引き上げます。割下は事前にボトルで持参すると現地の手順が簡素化できます。
材料(2〜3人分)
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牛薄切り肉 300g
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長ねぎ 1本(斜め切り)
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白菜 1/4株(ざく切り)
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舞茸 1パック、しめじ 1/2パック
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秋なす 1本(輪切りまたは半月)
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焼き豆腐 1/2丁、春菊 1/2束
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牛脂 少量、卵(任意・要保冷)
〔割下〕
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しょうゆ 120ml、みりん 120ml、酒 100ml、砂糖 大さじ1〜2、出汁 80ml
作り方
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鍋(または鉄スキレット)を中火で温め牛脂を溶かし、牛肉の半量と長ねぎをサッと焼いて香りを出す。
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割下を注ぎ、沸いたら白菜の軸→なす→きのこ→焼き豆腐の順に入れる。
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水分が飛びやすい屋外では、濃く感じた時点で出汁または水を少量ずつ差し、甘辛のバランスを保つ。
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春菊と残りの牛肉を加え、色が変わったら火を落とす。
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卵を添える場合は取り分け後に各自で使用し、低温管理されたもののみ開封分を用いるとされています。
石狩鍋
昆布出汁×みそ×鮭の脂の組み合わせで、短時間でも深みが出ます。鮭は霜降りで臭みを抑え、後半投入で煮崩れを防ぎます。
材料(2〜3人分)
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生鮭切り身 300〜350g(一口大)
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じゃがいも 小2個(厚さ7〜8mm)
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玉ねぎ 1/2個(くし切り)
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白菜 1/6〜1/4株、豆腐 1/2丁
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しめじ 1/2パック、長ねぎ 1本
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バター 10g、味噌 大さじ2.5〜3.5
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昆布出汁 900ml、酒 大さじ2
作り方
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鮭の霜降り:沸かした湯を鮭に回しかけ、氷水に落として水気を拭く。
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出汁を温め、じゃがいも→玉ねぎ→白菜の順で3〜5分。
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豆腐・きのこを入れ、中弱火でさらに3分。
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鮭と酒を加え、2〜3分で火を通す。味噌を溶き入れてひと煮立ちさせない。
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仕上げにバターと長ねぎの青い部分を散らし、香りを引き締める。
きりたんぽ鍋
比内地鶏系スープの旨味に、ごぼうの土香とせりの清涼感を重ねます。具材投入の順序が味のクリアさを左右します。
材料(2〜3人分)
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鶏もも肉 250g(ひと口大)
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ごぼう 1本(笹がき・水にさらす)
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長ねぎ 1本、舞茸 1パック
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糸こんにゃく 150g(下茹で)
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きりたんぽ 3〜4本(斜め切り)
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せり 1束
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鶏ガラ出汁 900ml、淡口しょうゆ 大さじ2、みりん 大さじ1、塩 少々
作り方
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鍋に出汁を沸かし、鶏肉を入れてアクを取りながら2〜3分。
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ごぼう・長ねぎの白い部分・舞茸・糸こんにゃくを順に加え、中火で5分。
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淡口しょうゆ、みりん、塩で下味を整える。
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食べる10分前にきりたんぽを入れ、ふっくら温める。
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火を止める直前にせり(根も美味)を入れ、余熱で香りを立たせる。
サムゲタン(簡易版)
もち米と手羽元で骨付きの旨味を短時間で引き出します。蓄熱性の高いダッチオーブンや厚手鍋が向いています。
材料(2〜3人分)
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手羽元 6〜8本
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もち米 1/2カップ(洗って30分浸水)
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にんにく 2片(潰す)、生姜 薄切り6枚
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長ねぎ 1本の青い部分、ねぎ小口適量(仕上げ)
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ナツメ 4個、クコの実 大さじ1
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水 1.2L、塩 小さじ1/2〜、こしょう 少々、好みでごま油 少量
作り方
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鍋に水・手羽元・にんにく・生姜・長ねぎ青・ナツメを入れ中火で沸騰。灰汁を引く。
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もち米・クコの実を加え、弱めの中火で30〜40分。手羽元は骨離れ良くなるまで。
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塩・こしょうで調え、器に盛ってねぎ小口を散らす。香り付けにごま油をほんの少量垂らす。
トマトすき焼き
割下の一部をトマトで置換し、グルタミン酸と牛肉のイノシン酸の相乗効果を狙います。締めまで一鍋完結が可能です。
材料(2〜3人分)
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牛薄切り肉 300g
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玉ねぎ 1/2個、しめじ 1/2パック、白菜 1/6株
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トマト缶(カット) 200〜300g
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ピザ用チーズ 60〜80g
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オリーブ油 少量
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〔トマト割下〕しょうゆ 80ml、みりん 60ml、酒 60ml、砂糖 小さじ1、出汁 50ml
〔締め〕パスタ 160g(乾麺を半分に折る)
作り方
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鍋にオリーブ油を温め、玉ねぎを軽く炒める。牛肉を加えて色が変わるまで。
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トマト割下とトマト缶を入れ、白菜・しめじを加えて中火で3〜5分。
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味を見て酸が立つ場合はみりん・出汁を少量ずつ追加。
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仕上げにチーズを散らし溶かす。
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残った煮汁でパスタを直接茹でる(必要なら水を足し、袋表示+1〜2分を目安)。
鍋料理簡単レシピ集
到着が遅い日や天候が崩れがちな場面では、工程の少ない鍋が頼りになります。スープベースは市販の素やめんつゆ・コンソメを起点に、香味野菜(長ねぎの青・生姜・にんにく)やきのこで旨味階層を増やすと短い煮込みでも満足感が出ます。根菜は2〜3mm厚の薄切りで火通りを均一化し、浅型鍋+蓋で蒸気を逃がさない調理が効率的です。締めの麺やごはんは吸水が早く、寒い夜のエネルギー補給にも適しています。
寄せ鍋
材料(2〜3人分)
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白菜 1/6株、長ねぎ 1本、きのこ 1パック
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豆腐 1/2丁、鶏もも 200g、白身魚 200g、練り物 適量
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寄せ鍋つゆ 800〜900ml(または出汁+しょうゆ・みりんで代用)
作り方
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つゆを沸かし、鶏→白身魚→練り物の順に加えアクを取る。
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白菜・長ねぎ・きのこ・豆腐を入れ、中火で5〜7分。
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締めはごはん1膳と卵1個、小ねぎを加え、火を止めて余熱でとじる。
豆乳鍋
材料(2〜3人分)
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無調整豆乳 600ml、白だし 120ml(またはめんつゆ薄め)
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豚薄切り 250g または 鶏もも 250g
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水菜 1束、にんじん 1/2本、油揚げ 1枚、好みでしめじ
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すりごま 大さじ1、生姜すりおろし 小さじ1
〔締め〕パスタ 160g、粉チーズ 適量、黒こしょう 適量
作り方
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豆乳と白だしを弱めの中火で温める(沸騰させない)。
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肉→にんじん→油揚げ→きのこの順で加え、2〜4分。
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水菜・すりごま・生姜で仕上げ。
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残り汁にパスタを入れて煮て、粉チーズと黒こしょうで整える。
ミルフィーユ鍋
材料(2〜3人分)
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白菜 1/4株、豚バラ薄切り 300g
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出汁 200ml、塩 少々、ポン酢 適量、柚子皮 少々
作り方
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白菜と豚バラを交互に重ねて5〜6層にし、4〜5cm幅にカット。
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鍋に放射状に詰め、出汁と塩を回しかける。
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蓋をして中火→弱火で7〜10分蒸し煮。
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仕上げにポン酢、好みで柚子皮を添える。
さつまいもキムチ鍋
材料(2〜3人分)
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キムチ 200g、豚肩ロース薄切り 250g
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さつまいも 1本(7mm輪切り)、にら 1束、長ねぎ 1本、豆腐 1/2丁
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水 700ml、鶏ガラ顆粒 小さじ2、しょうゆ 小さじ2
〔締め〕中華麺 2玉、にんにくすりおろし 少量、ごま油 適量
作り方
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水・鶏ガラ・しょうゆを温め、さつまいもを3分下煮。
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豚肉・キムチ・長ねぎ・豆腐を加え、弱めの中火で5分。
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にらを加えてさっと火を通す。
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締めは麺を入れ、にんにくとごま油で香りを補う。
ポトフ
材料(2〜3人分)
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ウインナー 6本、じゃがいも 小2個、玉ねぎ 1/2個
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にんじん 1/2本、キャベツ 1/6玉、ブロッコリー 1/2株
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水 900ml、コンソメ(固形)2個、ローリエ 1枚
作り方
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水・コンソメ・ローリエを沸かし、じゃがいも・にんじんを3分。
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玉ねぎ・キャベツ・ウインナーを加え5分。
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ブロッコリーを入れ2分、味を見て塩で調える。
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朝用にスープ量を多めにして保温ボトルへ分けると運用がしやすい。
カレー鍋
材料(2〜3人分)
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水 900ml、和風だしの素 小さじ2、カレールー 3〜4皿分
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好みの根菜・葉物 計400〜500g(例:玉ねぎ・にんじん・白菜)
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きのこ 1パック、豚薄切り 250g
〔締め〕うどん 2玉 または ごはん 1膳+ピザ用チーズ
作り方
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水・だしの素で野菜を煮る(硬いものから5〜7分)。
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豚肉・きのこを加え、火が通ったら火を落としてルーを溶かす。
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弱火でとろみが付くまで1〜2分。
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締めはうどんで即食、またはごはん+チーズでリゾット風。
短時間調理の安定化には、具材の厚みをそろえること、加熱は硬い食材から順に進めること、味付けは薄めに始めて最後に整えることが効果的です。屋外では水分の蒸散が早いため、中火を基調にし、煮込みが進んだら弱火へ移行して味のまとまりを保つと仕上がりが安定します。
秋キャンプおすすめ鍋料理まとめ
- 鍋は少ない道具で温と栄養を両立し秋に最適
- 人数に応じた容量選定で煮えムラと余りを回避
- アルミは軽量で時短に有利だが強火は避ける
- 鋳鉄やステンレスは蓄熱と煮込みで真価を発揮
- 焚き火調理は熾火主体で炎の直撃を避けて安定
- カセットコンロは耐荷重と風対策で安全性を確保
- ダッチオーブンは上下加熱で本格鍋の再現性が高い
- 子ども向けは優しい味で取り分け後に大人味へ調整
- 寄せ鍋や豆乳鍋は具材の自由度が高く現地対応に強い
- キムチ鍋は甘味食材を合わせると辛味の輪郭が出る
- シメは雑炊やうどんのほかパスタ展開も相性が良い
- ソロは900から1300mlの鍋で一台多役を実現
- 下ごしらえは自宅完結で現地の手数とリスクを削減
- 夏は塩レモンやトマト鍋でさっぱりと楽しめる
- 火器は屋外使用と換気徹底が安全運用の出発点

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